相続土地　国庫帰属制度

不要な土地を国が引きおる制度

相続や遺贈で取得した土地の中で不要な土地がある場合に、一定の要件をクリアすれば、その土地を国に引き取ってもらえる制度ができました。

この制度を『相続土地国庫帰属制度』と言い、令和５年４月２７日からスタートしています。
一定の要件とは、まず

相続または相続人が遺贈で取得した土地であること

があります。その他の具体的な要件は法務省のサイトに載っていますので、ここでは詳細には記載しませんが、相続税の物納の制度と比べるとハードルが低いと思われます。帰属が認められない例として、管理料が必要な別荘地は不可であるとか、都市計画区域内で建築基準法上の接道要件を満たしていない土地は不可である等があります。また、管轄の法務局は各都道府県の『本局』と呼ばれる法務局一庁しかありません。また、国庫帰属の申請には土地１筆ごとに１４，０００円の審査手数料が必要です。審査手数料の納付後は、申請を取り下げた場合、審査の結果が却下や不承諾になった場合でも審査手数料は返還されません。さらに、国庫帰属の申請が認められた場合、土地の種類や面積に応じた負担金を負担しなければなりません。手間と費用がかかります。ただ、それをしても土地を手離したい場合にのみお勧めする手続きです。

　当然ですが、売却可能な土地の場合は売却を最初の選択肢とお考えください。売却ができない土地は、その土地を無償で引き取ってくれる個人、団体、法人等を探して見つからない場合の最後の選択肢として、この『相続土地国庫帰属制度』の利用を検討ください。当事務所でもご相談に乗ったり、申請のお手伝いをさせて頂きます。また、その前提での土地のご売却についてもご相談に乗ります。
お気軽にご連絡下さい。

法務省のサイト
相続土地国庫帰属制度の概要

野崎合同事務所
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